企業YouTubeで問い合わせを増やすCTA設計|概要欄・動画内

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はじめに:「見てもらっているのに問い合わせが来ない」は導線の問題

企業のYouTubeチャンネルを運用していると、「再生数は増えているのに問い合わせが全然来ない」という状況に陥るケースが多くあります。

原因のほとんどは、コンテンツの質ではなくCTA(Call to Action:行動喚起)の設計が不十分なことにあります。

視聴者は「良い動画だった」と思っても、次のアクションを促されなければそのまま離脱します。YouTubeから問い合わせを生み出すには、視聴者が自然に次の行動を取れる導線を、複数のポイントに設置する必要があります。


CTA設置の4つのポイント

企業YouTubeでCTAを置くべき場所は4つあります。

ポイント①:動画内のCTA(口頭 + テロップ)

動画の中で口頭で行動を促すと同時に、テロップでURLや行動を表示します。

タイミングと内容:

タイミング CTA内容
動画冒頭30秒以内 「概要欄のリンクから〇〇を無料でダウンロードできます」
動画の中盤(価値提供直後) 「詳細は概要欄のリンクで確認できます」
動画の最後(エンディング) 「ご相談・お問い合わせは概要欄のリンクからどうぞ」「チャンネル登録もお願いします」

注意点: CTAが多すぎると視聴者が迷います。1本の動画で促すアクションは1〜2個に絞ってください。

なぜ動画内のCTAが効くのか: 視聴者は動画を「見終わってから」行動を考えるのではなく、視聴の最中に「これは自分に関係がある」と感じた瞬間に動きます。価値提供の直後、つまり「役に立った」という感情が最も高まったタイミングで口頭とテロップを重ねると、その熱量がそのまま次の行動につながりやすくなります。逆に、価値を提供する前の冒頭で売り込みを強くかけると、「結局宣伝か」と受け取られて離脱を招きます。冒頭のCTAはあくまで「概要欄に無料の特典がある」という軽い予告にとどめ、本格的な行動喚起は価値提供の後に置くのが基本です。

ありがちな失敗例: 「最後にまとめて一気にお願いします」と、エンディングでチャンネル登録・高評価・概要欄リンク・LINE登録・関連動画視聴を立て続けに並べてしまうパターンです。お願いが多いほど一つひとつの印象は薄まり、結果としてどれも実行されません。動画ごとに「この1本で最も取ってほしい行動」を1つ決め、それ以外は補足程度にとどめてください。テロップだけ・口頭だけのどちらか一方しか使っていないケースも取りこぼしが多くなります。音を消して視聴する人、ながら見で画面を見ていない人の双方を拾うために、口頭とテロップは必ずセットで提示します。


ポイント②:概要欄の設計

概要欄は「もう一つのランディングページ」として設計します。視聴者が動画を見終わった後、概要欄を開いて行動するケースは想像以上に多いです。

概要欄の構成テンプレート:

▼ 無料相談・お問い合わせはこちら
https://[お問い合わせフォームのURL]

▼ この動画の内容
[動画の要約:200文字程度。キーワードを自然に含める]

▼ 関連動画
・[関連動画のタイトル] → [URL]
・[関連動画のタイトル] → [URL]

▼ 会社情報
株式会社〇〇
公式サイト:[URL]
サービス詳細:[URL]

▼ タイムスタンプ(チャプター)
00:00 導入
02:30 〇〇の解説
05:00 具体的な事例
08:00 まとめ

概要欄で最も重要なのは「最初の2行」 です。YouTubeでは「もっと見る」をクリックしないと全文が表示されません。最初の2行(約100文字)にCTAのリンクか最重要情報を入れてください。

なぜ最初の2行が効くのか: スマートフォンの視聴では、概要欄は折りたたまれた状態で表示され、ほとんどの視聴者は「もっと見る」を開きません。つまり折りたたみの内側に置いたリンクは、存在しないのとほぼ同じ扱いになります。会社名や定型の挨拶文を冒頭に置いている企業チャンネルをよく見かけますが、その数十文字のために肝心のCTAリンクが折りたたみの奥へ追いやられているのは典型的な機会損失です。挨拶や会社情報は後ろに回し、最も取ってほしい行動のリンクを一番上に置いてください。

ありがちな失敗例: リンクを「https://」から始まる生のURLではなく、行動を促す一文の後ろに配置していないケースです。URLだけがぽつんと置かれていると、視聴者は「何のリンクか」が分からず押しません。「無料相談はこちら」「費用相場シートを受け取る」など、押した先で何が得られるかを必ず一行添えてください。また、概要欄を全動画で使い回したまま放置し、リンク切れや古いキャンペーンを残しているチャンネルも多く見られます。概要欄テンプレートは四半期に一度は見直す運用にしておくと安全です。


ポイント③:エンドカードの設定

エンドカードとは、動画の最後の20秒に表示されるリンクカードです。関連動画・チャンネル登録ボタン・外部リンクを設置できます。

エンドカードの最適な使い方:

  • 関連動画を2本表示する(視聴時間を伸ばす)
  • チャンネル登録ボタンを必ず入れる
  • 視聴者に「次に見てほしい動画」を明確に示す

エンドカードを未設定のままにしている企業チャンネルは多いですが、設定するだけで関連動画への遷移率が高まりやすくなります。YouTube Studioの「動画の詳細」から各動画に設定できます。

なぜエンドカードが効くのか: 動画を最後まで見た視聴者は、そのチャンネルや商材への関心が最も高まっている層です。ここで「次に見るべき動画」を提示しないと、視聴者は関連性の薄いおすすめ動画へ流れ、せっかく温まった関心が冷めてしまいます。エンドカードは、最も濃い見込み客を自社の別の動画へつなぎ留め、複数本の視聴を通じて信頼を積み上げるための装置です。なお、外部リンクをエンドカードに設置するにはYouTubeパートナープログラムの参加など一定の条件があるため、要件を満たさない場合は概要欄リンクへの誘導で代替します。

ありがちな失敗例: エンディングのトーク(口頭CTA)をエンドカードの表示時間(最後の約20秒)より前に終え、画面に何も語りがない無音の20秒を作ってしまうケースです。視聴者は「終わった」と判断して離脱します。エンドカードの表示中も「こちらの動画もぜひご覧ください」と一言添え、画面と音声の両方で次の行動を後押ししてください。


ポイント④:固定コメント(ピン留めコメント)

チャンネルのコメント欄の一番上に「固定コメント」を設定できます。動画を最後まで見た視聴者が次に目にする場所であり、CTAを自然に置けます。

固定コメントの例:

動画をご覧いただきありがとうございます。

■ 無料相談を受け付けています
[サービス名]について詳しく知りたい方は、概要欄のリンクからお気軽にご相談ください。
→ [URL]

■ 関連動画
・[関連タイトル]→ [URL]

問い合わせにつながりやすいCTA文言の作り方

CTAの文言ひとつで、クリック率は大きく変わります。

NG例 vs OK例:

NG(クリックされにくい) OK(クリックされやすい)
「お問い合わせはこちら」 「無料で現状を診断します」
「詳細はウェブサイトへ」 「30秒で送れる相談フォームはこちら」
「チャンネル登録をお願いします」 「週1本、〇〇に役立つ動画を配信中です」
「資料をダウンロードできます」 「〇〇の費用相場シートを無料で配布中」

良いCTAの3条件:

  1. 視聴者が得るものが明確(「何がもらえるか」「何ができるか」)
  2. ハードルが低い(「無料」「30秒」「気軽に」)
  3. 緊迫感・理由がある(「今なら」「限定」「先着」)

業種別のCTA設計例

BtoB・法人向けサービス

▼ 無料相談(30分)受付中
現状の課題をヒアリングの上、最適な提案をお伝えします。
→ [相談フォームURL]

成約単価が高いBtoB商材では「今すぐ購入」より「まず相談」のCTAが機能します。

採用目的のチャンネル

▼ 採用エントリー・会社説明会の予約はこちら
→ [採用ページURL]

▼ もっと会社のことを知りたい方へ
社員インタビュー動画をまとめた再生リスト → [URL]

採用チャンネルは「応募」より「もっと知る」のCTAを先に置く方が転換率が上がります。

士業・コンサルタント

▼ 初回無料相談(60分)のご予約
動画でご紹介した内容について、具体的なお悩みをお聞きします。
→ [予約フォームURL]

不動産・高単価商材

▼ 無料資料請求(物件資料・エリア相場レポート)
→ [資料請求フォームURL]

▼ 個別相談のご予約
→ [相談予約URL]

LINE公式アカウントへの誘導:問い合わせより低ハードルな導線

問い合わせフォームへの直接誘導は「敷居が高い」と感じる視聴者が多いです。特にBtoC・高単価商材・士業・コンサルタントのチャンネルでは、LINE公式アカウントへの誘導が問い合わせより転換率が高くなるケースがあります。

LINE誘導が効果的な理由:

  • スマートフォンからワンタップで登録できる
  • 「相談する」よりも「とりあえずフォローする」の方が心理的ハードルが低い
  • 登録後にステップ配信で継続的に関係を深められる
  • 問い合わせに至らなかった潜在層を長期的に育成できる

CTAの書き方例:

▼ LINE公式アカウント(無料相談はこちらから)
登録するだけでOK。気軽にご相談ください。
→ [LINE友だち追加URL]

視聴者の購買段階に合わせたCTA設計

すべての視聴者が「今すぐ問い合わせる」段階にいるわけではありません。視聴者の購買段階に合わせたCTAを用意することで、段階に関わらず取りこぼしを減らせます。

購買段階 視聴者の状態 適切なCTA
認知段階 課題を自覚していない・情報収集中 チャンネル登録・メルマガ登録・LINE登録
検討段階 解決策を探している 無料資料・事例集のダウンロード
比較段階 複数の選択肢を比べている 無料相談・見積もり依頼
決断段階 発注先を決めようとしている 問い合わせ・申し込みフォーム

企業チャンネルでは「問い合わせフォーム」だけを置いているケースが多いですが、これは決断段階の視聴者しか拾えません。認知〜検討段階の視聴者を取り込む「低ハードルCTA」を並置することで、接触機会を増やせます。


CVRを測定する方法

CTAを設置しても、効果を測定しなければ改善できません。

Googleアナリティクス4での計測方法:

  1. 問い合わせ完了ページ(サンクスページ)にGAタグが設置されていることを確認する
  2. GA4の「参照元 / メディア」レポートで youtube.com からの流入を確認する
  3. 問い合わせ完了イベントの流入元に youtube.com が含まれているかを定期的に確認する

簡易的な方法: 問い合わせフォームに「どこで知りましたか?」という選択肢を追加し、「YouTube動画を見て」という項目を入れると、GA4なしでも計測できます。


CTAをA/Bテストで改善する実務

CTAは一度設置して終わりではなく、文言や設置位置を比較しながら少しずつ改善していくものです。とはいえYouTubeには、Webサイトのように同じページを2パターン同時に出し分ける機能はありません。そこで、企業チャンネルでは次のような現実的な進め方を取ります。

1. 概要欄の文言を期間で入れ替えて比較する

同じ系統の動画を複数本投稿しているなら、ある期間はパターンA(例:「無料で現状を診断します」)、次の期間はパターンB(例:「30秒で送れる相談フォームはこちら」)と概要欄のCTA文言をそろえて入れ替え、それぞれの期間に発生した問い合わせ数やリンククリック数を比べます。YouTube Studioのアナリティクスでは、概要欄や固定コメントに貼った自社リンクのクリック数を「外部リンクのクリック」として確認できます。

2. 一度に変える要素は1つだけにする

文言・設置位置・特典の内容を同時に変えてしまうと、どの変更が効いたのか分からなくなります。「今回は文言だけ」「次回は特典の打ち出し方だけ」と、変える要素を1つに絞ってください。これは検証の鉄則です。

3. 判断は十分なサンプルがたまってから

数日・数十クリック程度の差は、たまたまの揺らぎである可能性が高いです。最低でも数百クリックや一定本数の動画がたまってから傾向を見ます。クリック率や転換率の「目安」はチャンネルの規模・商材・視聴者層によって大きく変わるため、他社の数値をそのまま当てはめず、自社の過去データを基準に「先月より上がったか」を見るのが実務的です。

ありがちな失敗例: 反応が悪いとすぐに文言を変えてしまい、各パターンのデータが少なすぎて結局どれが良いのか判断できないまま迷走するケースです。一度決めたパターンは、判断できるだけのデータがたまるまで動かさないと決めておくと、検証が安定します。


よくある質問(FAQ)

Q. CTAは多いほど問い合わせが増えますか? A. 増えません。お願いが増えるほど一つひとつの行動率は下がる傾向があります。1本の動画で最も取ってほしい行動を1〜2個に絞るのが基本です。

Q. 概要欄とエンドカード、固定コメントのどれを優先すべきですか? A. まずは概要欄の最初の2行を整えることを優先してください。スマートフォン視聴では概要欄が最も目に触れやすく、改善の効果が出やすい場所です。その上でエンドカードと固定コメントを順に整備します。

Q. 問い合わせフォームとLINE、どちらに誘導すべきですか? A. 商材の単価と検討期間によります。高単価・長期検討の商材ほど、いきなりの問い合わせよりLINE登録など低ハードルの導線を併設し、段階的に関係を深める方が機能しやすくなります。

Q. CTAの効果はどのくらいで判断すればよいですか? A. 数日では判断できません。数百クリックや一定本数の動画がたまってから、自社の過去データと比べて傾向を見ます。あくまで「目安」として、他社の数値を鵜呑みにしないことが大切です。


まとめ

企業YouTubeで問い合わせを増やすCTA設計のポイントをまとめます。

  1. CTAは4箇所に設置する——動画内・概要欄・エンドカード・固定コメント
  2. 概要欄の最初の2行にCTAを必ず入れる
  3. CTA文言は「何が得られるか」を具体的に書く
  4. 1本の動画でCTAは1〜2個に絞る(多すぎると離脱する)
  5. GoogleアナリティクスでYouTube経由の問い合わせ数を測定する

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